2025年9月3日にEmbark StudiosのARC Raiders公式サイトで公開された本開発者ノートでは、音を通して理解できる世界構築について紹介しています。
ライブ録音とプロシージャルロジックを組み合わせ、ARC Raidersならではの没入感あるサウンドスケープがどのように生み出されたのか、ぜひご覧ください。

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こんにちは、レイダーの皆様!
Embarkは、ゲームデザインにおけるサウンドの重要性を認識しています。サウンドは没入感を作り出し、世界を一つにまとめ上げ、皆様を全く別の空間へといざなう最も強力なツールの一つです。そのためARC Raidersは開発初期から、目を閉じて音だけ聞いていても環境を理解できるゲーム世界を作ることを目標としてきました。

では、「音で環境を理解する」とはどういうことでしょうか。その第一歩は「慣れ」から始まります。我々が日常的に耳にする音たち——電車がレールを走る音、ヘリコプターのプロペラの回転音、エンジンの規則的な振動音などを思い出してください。

このような音をリアルに実装するために、ゲーム内で聞こえるほとんどのサウンドは実際の音から収録されています。ライブレコーディングのメリットとして、様々な角度や距離から音を拾えるということがあります。例えばEmbarkのオーディオチームが銃声を収録する際、銃本体にマイクを取り付けるだけでなく、数百メートル先にもマイクを設置し、その間にもマイクをもう1つ置きます。爆発音や投射物の場合も同じです。これにより現実感のあるサウンドが積み重なることで、信じがたい状況すら現実のように感じることができるのです。

ですが、本当の魔法はこのライブレコーディングを手続き型のゲームロジックと合わせたときに始まります。Embarkの他のチームと同じく、オーディオチームも小規模ながらパワフルに運用されます。我々は動的なゲームシステムを通じてサウンドスケープを構築する過程を確立しました。例えば、木のそばでは鳥のさえずりが聞こえ、車の横に立っている時に雨が降ると、水滴が金属に当たる音がします。高度が上がれば風の音も変わり、池の近くではカエルの鳴き声が聞こえることもあるでしょう。このようなロジックとパラメータは数百種類にのぼり、皆様に聞こえる全ての音を決定します。

サウンドは、プレイ体験に深みをもたせてくれる要素です。すでにご存知かもしれませんが、ARCマシンは種類ごとに固有のサウンドパターンを持っています。索敵中か、戦闘中か、それともただ転がっているだけかによって異なる音を発します。我々はプレイヤーがARCを視界に入れる前でも、音だけを頼りに戦略的な決定を下せるようにしたいと思っています。

それだけではありません。我々はディテールにこだわります。インベントリからアイテムを取り出すたびに固有の効果音が鳴り、アイテムにピンを差すと専用のボイスが再生されます。しかも、キャラクターの歩行中に歩幅がどれだけ広いかまでトラッキングします(これは文字通り本当です)。我々はこれを"knee distance delta"と呼んでいます。さらに、バッグに物がたくさん入っていると、背負って歩く際の音も変わります。

オーディオチームの哲学はシンプルです。プレイヤーの没入を邪魔する音は絶対に許容しない。全てのサウンドは同じマイクで収録され、適合しないと判断した効果音は残しません。そうして残されたものは全て、意図を持って設計されたサウンドスケープとなります。10月30日にリリースされるARC Raidersの世界に一歩踏み出した瞬間、まるで本当にその世界に降り立ったような感覚をお届けしたく思います。

– ARC Raiders開発チーム